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ユトリロジー第二章 暮らし歳時記
9月 月見 まあるい満月、見上げてみましょう
 夏の暑さが一段落すると、夜の空気が心地よくなっているのに気がつきます。ふと見上げれば、見事な月が浮かんでいることもあるでしょう。

 秋といえば、名月の季節。古くから旧暦8月15日の月を十五夜、旧暦9月13日の月を十三夜といい、名月を観賞する習慣があります。有名な短歌に「月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」というのがありますが、ここに登場する“月”は8回。つまり「この月」というのは8月を表し、仲秋の名月を詠んだものなのです。ちなみに、十五夜は中国から伝わったものですが、十三夜は日本独特のものといわれ、日本ではどちらか片方だけの月見は「片月見」といって嫌われたそうです。

 空気が乾燥して月がきれいに見えるころは、ちょうど収穫を終えているので、観月の宴は豊作の感謝祭の意味もあったようです。現代ではお月見といえばお団子を思い浮かべますが、もともとは多くの地域で収穫物もいっしょに供えました。十五夜には芋を供えるので『芋名月』、十三夜では大豆や栗(くり)などを供えるため『豆名月』や『栗名月』という別名もあります。地方によっては、お月見に供えた団子やお菓子などは、子どもたちが自由にもらってよいという“月見泥棒”という風習があります。たくさんとられたほうが縁起が良いとされることもあり、この日は子どもたちが大張りきりだとか。

 なお、今年の十五夜は9月25日、十三夜は10月23日にあたります。先に書いたように昔は「片月見」は嫌われましたが、美しい月を愛でないのはもったいない話。十五夜を見逃してしまった方は、ぜひ十三夜をお楽しみに。
文/ライス佐藤
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